これまで 6 期連続で受賞していた Microsoft MVP 表彰ですが、2019 年 6 月末を以て無事期間を満了しました。今回については審査への応募も辞退していたので、この数年間味わっていたような合否のビクビク感も無くスッキリした感情です。(正直ちょっと寂しい気持ちもありますが)
以下、振り返りです。
なぜ今回は審査に応募しなかったのか
前回受賞直後には「これから生まれる子供の育児で大変だろうけど、足掻けるだけ足掻いてみよう」という考えだったのですが、ほどなく「いったん視線を家族へ向けることに集中しよう」という考えになったことが大きいです。子供が生まれたのは 2018 年 10 月でしたが、受賞した 7 月の後半にはすべてのコミュニティ活動を封印することに決めました。子供が生まれた以降は封印も何も本当にバタバタで余裕がないだけなのですが、それはそれで楽しんでいます。
Microsoft MVP を辞めることに未練はなかったか
当然 (今も) あります。Microsoft MVP にはさまざまな特典があり、それを失うのはもったいないなと思います。コミュニティ活動を全くしていない状態だったためそもそも審査へ応募しても受賞するわけもないのですが、審査開始時期にはいろいろ悩みました。
- 辞めちゃうことで、今までやってきたことを投げ出すことにならないか、とか
- 育児に集中って、結局は子供のせいにしてないか、とか
1 か月ほど悩みに悩んだ後、応募辞退の連絡をMicrosoft MVP 事務局に入れました。
これだけ悩むというのは、自分の中で Microsoft MVP というものがそれなりに大きなものだったんだなと改めて確認できたいい機会になりました。
(所詮ただのサンクス アワードって言っちゃう人もいますけどね)
改めて、Microsoft MVP に応募していた経緯
世界で約 4000 人、日本では 200 – 250 人いる Microsoft MVP の方にはそれぞれ色々な目的があります。主には以下のようなものかと思います。
- 名誉を得たい
- Microsoft 製品やサービスの無償利用特典を得たい
- 高いレベルの技術者とのネットワーキングの機会が得たい
- Global Summit で シアトルの Microsoft 本社へ行きたい
- NDA 契約の下でさまざまな非公開情報を得たい
- Windows などのソース コードを見たい
- 3rd パーティのソフトウェア等についても Microsoft MVP 用の特典 (割引や無償ライセンス提供など) があるので欲しい
私の場合は とにかく Windows のソース コードが見てみたい が受賞を目指したきっかけです。純粋な知的欲求ですね。2度目以降の受賞目的は ソフトウェアをタダで使いたい でした。(利己的というか打算的というか…) まあ、こういう人もいます。
Microsoft MVP になってうれしかったこと
大きく 3 つあります。
- Global Summit に参加できたこと
- Microsoft MVP の友人が少なからずできたこと
- 盾
結果的には 2013 年の 1 度だけでしたが、Global Summit に参加できたことは素晴らしい経験でした (もう 1 回くらい行けたら良かったなとちょっと後悔…)。
友人と思える他の MVP の方に出会えたのも良かったです。私のコミュニティ活動はオンラインのみでしたので、実は Global Summit の場が初めて他の MVP の方に出会った場所でした。(どんな怖い人がいるのかとめちゃくちゃ緊張しました…)
なにげに嬉しかったのが盾 (と盾に装着できるリング) でした。生まれてからあまりこういう (盾やメダルやトロフィー的な) ものを貰ったことがなかったので、自分が他の誰かに認められた感が良かったです。通算 5 期毎の受賞時に贈られる特別な青色のリングを貰えた時もすごく達成感がありました。
Microsoft MVP、本当にお勧めします。
これから
卒業とは言いながらいずれ機会があればまた Microsoft MVP になれたらいいなと思います。ただ、現状では育児のほうが (自身の人生的に) 優先度が高いので、それが落ち着くまで数年間は積極的にコミュニティ活動を行うことはないです。とは言っても、今なお Microsoft のサービスやソフトウェアは大好きで知的欲求も尽きないので、どこかで少しずつ活動を再開できればと思います。過去 Microsoft MVP になった人は、受賞期間後に MVP Reconnect というものに参加できるらしいので、そこには参加するつもりです。
最後に、今回 Microsoft MVP を受賞された方、おめでとうございます!
是非この 1 年間 (と言わず、可能な限り何年でも) 楽しんでください!