プロビジョニング パッケージの作成

Windows 構成デザイナーを利用して、プロビジョニング パッケージを作成してみます。Windows 構成デザイナーは Windows ADK からインストールしておきます。

作成

  1. スタート メニューから Windows KitsWindows イメージングおよび構成デザイナー を起動します。(Windows 10 ver. 1703 以降 Windows 構成デザイナーに名称が変更されましたが、プログラム内の表記も含め旧名称が混在しています)
  2. 今回はもっとも簡単な、デスクトップ PC への展開を考えます。テンプレートから デスクトップ デバイスのプロビジョニング を選択します。
  3. プロジェクト名を入力し、完了 を実行します。既定では ドキュメント フォルダーに作成されます。
  4. デバイス名 (コンピューター名) などの項目を設定します。複数のデバイスに同時に展開することも考慮し、%RAND:5% などの重複させないための変数を入れても良いでしょう。ここではデバイス名を %RAND:5% にし、プレインストールのソフトウェアを削除するように設定して進めます。
  5. Wi-Fi の接続設定を行います。ネットワークの種類として、WPA2-Personal もしくは Open が選択できます。企業内の Wi-Fi では大抵の場合 WPA2 で対応できるでしょう。
  6. アカウントの設定です。Active Directory へ参加したり、ローカル アカウントを作成したりできます。残念ですが、選択肢としては選べるものの、Azure Active Directory への登録は現時点ではできません (設定に失敗します)。ここではローカル アカウントを作成することにします。
  7. 追加でインストールしたいアプリケーションをここで設定します。インストール用のコマンド ラインを編集できるため、サイレント インストールができるものであれば、基本的にどのアプリケーションでもインストール可能です。
  8. MSI 形式のアプリケーションとして、Google Chrome for Work を追加してみます。参照ボタンから MSI のアプリケーションを選択することで、コマンドラインの部分が msiexec /i <ファイル名> /quiet /norestart として指定されます。最後に 追加 で確定します。
  9. 次に EXE 形式のアプリケーションとして、Adobe Acrobat Reader DC を追加してみます。参照 ボタンからアプリケーションを選択することで、コマンド ラインの部分が cmd /c “<ファイル名>” となります。Acrobat Reader DC のサイレント インストールを行うために、cmd /c “<ファイル名> /sAll /l” と変更します。
  10. 2 つのアプリケーションが追加されました。次へ で進めます。
  11. 証明書の追加ができます。クライアント証明書などを活用している場合は、ここで追加できます。ここでは何もせずに進めます。
  12. 確認画面です。今までの設定内容に問題がないかを確認します。プロビジョニング パッケージを保護するためにパスワードを付けることもできます。
  13. ここではパスワードを付けるようにします。パスワードを付けることで、パッケージの導入時にパスワードが確認されるため、勝手にパッケージを導入されてしまうような問題を回避できます。すべての準備が完了したら、作成 でパッケージを作成します。
  14. プロジェクトのフォルダー (既定ではドキュメント フォルダー内) を確認します。.ppkg 拡張子のファイルがプロビジョニング パッケージ ファイルです。以上で、プロビジョニング パッケージの作成は完了です。

3 thoughts on “プロビジョニング パッケージの作成

  1. まるまるまる

    今までありそうで無かった内容で大変参考になります。
    次の投稿が待ち遠しいです。

    scanstate で作成した ppkg も取り込みできるのでしょうか?

    返信
    1. yottun8 投稿作成者

      コメントありがとうございます。
      scanstate で作成できる ppkg については、同じように取り込めるのかを試していないので分からないですね。
      気になるところなので、いずれ試してみようとは思います。
      ただ、適用するタイミングが異なるものなので、単純に適用できない or 何か工夫がいる のではないかなーと思ってはいます。

      返信
  2. ピンバック: プロビジョニング パッケージの適用 | blog.yottun8.com

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