Windows Server Backup (WSB) でバックアップを取得した OS の復旧を行います。今度は、共有フォルダーからの復旧ではあるものの、同一サーバー上に作成された共有フォルダーから復旧させることにします。
- バックアップは、Windows Server Backup でスケジュール バックアップの設定 で取得したものを利用
- バックアップの保存先は復旧対象サーバー内に作成された共有フォルダー
- 対象のサーバーはドメインに参加している
別サーバーの共有フォルダーから復旧させる場合と少し手順が変わります。
IP アドレスを設定するまで
netsh で IP アドレスを設定するまでの手順は、別サーバーの共有フォルダーから復旧させる場合と同じです。
Windows Server Backup でのリモート共有フォルダーからの OS 復旧
IP アドレスの設定以降
IP アドレスの設定が終わったら、Server サービスを起動させます。
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NET START Server |
WinRE 環境では管理共有以外の共有フォルダー設定が無い状態ですので、バックアップの保存先フォルダーを正常稼働時と同じように共有フォルダーにします。(ここでは E:\Backup フォルダーを Backup という共有名で作成しています。
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NET SHARE Backup=E:\Backup /GRANT:Everyone:FULL |
作成した共有フォルダーをネットワーク ドライブとして (今回は Z: ドライブとして) 割り当てます。
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NET USE Z: <共有フォルダーの UNC パス> 例: NET USE Z: \\192.168.100.10\Backup |
コマンド プロンプトから コンピューター イメージの再適用 ウィザードの画面に戻り、バックアップが保存されたリモート共有フォルダーを入力し、OK を実行します。
資格情報の入力を求められるため、ユーザー名を入力します。ここで入力するユーザーは、MINWINPC$ です。MINWINPC$ は WinRE 環境でのユーザー名 (固定) です。パスワードは空のままで進めます。
これで、バックアップの一覧が表示されるはずです。この後の復旧手順は前と同じです。
Windows Server Backup でのリモート共有フォルダーからの OS 復旧
リモート共有フォルダーに複数のバックアップが保管されている場合は、そのれ、正常に OS が起動すれば作業はすべて完了です。
ネットワーク ドライブを作成した理由
最後まで読んだ方は気になるかもしれません。途中で ネットワーク ドライブを割り当てたものの、その後何も使用していないように見えます。
ネットワーク ドライブを作成している理由 (目的) は、共有フォルダーとして作成した Backup フォルダーに MINWINPC$ ユーザーを接続させるためです。
バックアップ資格情報を入力するタイミングで、共有フォルダーに対して MINWINPC$ ユーザーが接続しておいてほしい (セッションを張っていてほしい) のですが、これを手っ取り早く達成する方法がネットワーク ドライブの作成だったということです。接続してくれるのであれば、他の方法でも構いません。
実際に見てみると、ネットワーク ドライブを割り当てる前は以下のような状態になっています。ユーザー に値が入っていません。
この状態で、コンピューター イメージの再適用 ウィザードから共有フォルダーを指定した後、資格情報に MINWINPC$ を入力して進めようとすると以下のエラーが表示されます。
そこで、ネットワーク ドライブを作ってやると、以下のようになり、MINWINPC$ ユーザーが共有フォルダーに接続してくれます。
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