Windows Server Backup (WSB) でバックアップを取得した OS の復旧を行います。以下のような設定で取得したバックアップを復旧させることにします。
- バックアップは、Windows Server Backup でスケジュール バックアップの設定 で取得したものを利用
- バックアップの保存先はリモート共有フォルダー
- バックアップしたサーバーも保管先サーバーも同一のドメインに参加
- バックアップしたサーバーと保管先のサーバーは別のサーバー
バックアップしたサーバーと保管先のサーバーが同一か別かで手順が少し変わります。まずは別のサーバーに保管した場合でやってみます。
同じサーバーの別ディスク上に共有フォルダーを作成した場合は、Windows Server Backup での共有フォルダーからの OS 復旧 を参照してください。
リモート共有フォルダーからの OS 復旧
復旧するためにまずは、OS のインストール DVD を準備して、その DVD でブートします。Windows Server 2016 のセットアップ画面が表示された後、次へ を押します。
コンピューター イメージの再適用 ウィザードが開始されますが、コンピューター上にイメージが見つからない旨のメッセージが表示されるため、キャンセル を選択します。
ネットワーク上のシステム イメージを検索する を選択します。
以下の画面になった状態で、Shift + F10 を実行することで、コマンド プロンプトを起動できるので、表示させます。DHCP で IP アドレスを受信できる環境でなければ、この時点では IP アドレスなどが設定されていないため、バックアップ保管先の共有フォルダーに接続しようにも接続できませんので、コマンド プロンプトから設定する必要が出てきます。
ネットワーク アダプターの情報を確認します。画像では イーサネット と イーサネット 2 がありますが、今回は イーサネット 2 を利用することにします。Idx の値を見ておくと、3 となっています。
1 |
netsh interface ipv4 show interface |
IP アドレスを設定します。
1 2 3 4 |
netsh interface ipv4 set address name=<確認した Idx の値> static 例: netsh interface ipv4 set address name=3 static 192.168.100.10 255.255.255.0 192.168.100.254 |
コマンド プロンプトから コンピューター イメージの再適用 ウィザードの画面に戻り、バックアップが保存されたリモート共有フォルダーを入力し、OK を実行します。
資格情報の入力を求められるため、ユーザー名とパスワードを入力します。ここで入力するユーザーは、共有フォルダーへのアクセス権限を持つユーザーではなく、バックアップのポリシーを作成した際に、New-WBBackupTarget の -Credential 引数として指定したユーザーです。
これで、バックアップの一覧が表示されるはずです。リモート共有フォルダーに複数のバックアップが保管されている場合は、そのすべてが表示されるため、復旧させるバックアップを選択して、次へ 進めます。
オプションを選択して、次へ 進めます。今回はバックアップしたすべてをまるごと復旧させるため、ディスクをフォーマットしてパーティションに再分割する にチェックを付け、システム ドライブのみ復元する のチェックを外しておきます。
これで、復旧が始まります。復旧完了後にコンピューターの再起動が自動的に行われ、正常に OS が起動すれば作業はすべて完了です。
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