Surface Pro 3 で特定の条件に合致する場合に、バッテリーの容量が日々減少し続ける問題が 7 月中旬頃から発生していましたが、ようやく解決したようです。
概要と経緯
そもそもの話は以下にまとまっています。
Microsoftの「Surface Pro 3」でバッテリー容量が日に日に減少する問題が発生中
この問題については、Microsoft Community で 1000 件を超える返信がつくほど、活発に議論されています。
Surface Pro 3 battery degradation (英語)
このバッテリーの問題 (BatteryGate) の概要と経緯をまとめると以下のような感じです。
- バッテリーの最大容量がどんどん減っていく
- 充電しても減少後の最大容量までしか回復しないので、日々稼働時間が減少する
- 最悪、AC アダプターを取り外した瞬間に電源断するくらいに最大容量が減少する
- バッテリー製造元が SIMPLO のものが対象
- バッテリー製造元が LGC-LGC のものは対象外
(LG のバッテリーで同様の症状が発生するという報告もわずかにあり) - 充電回数は無関係
- 7/27 に Surface Team の Greg 氏から「おそらくソフトウェアの問題」との回答
- 8/17 に Surface 部門の General Manager である Brian Hall 氏が Twitter で「テスト中」と回答
- 8/29 に問題を解決するためのファームウェアが公開
- 利用者の一部がアップデートを待ちきれず、もしくはこの問題を知らずにバッテリーの有償交換修理を行っているが、その返金対応有無などは現時点で不明
やっかいな問題ですね。
私の手持ちの端末でも、この事象が発覚しました。最大充電容量 (FULL CHARGE CAPACITY) が、仕様上の容量 (DESIGN CAPACITY) である 42,157mWh と比較して、大幅に少ない 8,634mWh となってしまっています。(最終的に 7,486mWh まで減少しました)
Microsoft Community へ返信の中には 144mWh まで減ったというケースもあります。
バッテリー情報は以下のコマンドを実行することで、確認できます。
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POWERCFG /BATTERYREPORT |
同様の問題が発生している場合、新たに公開されたファームウェアを適用することで、修正されるようです。AC 電源接続している状態で Windows Update を実行し、コンピューターを再起動することで、適用完了です。
Surface Pro 3 Battery FAQ for the 8/29/2016 System Firmware Update (英語)
アップデート適用
まず、Windows Update でファームウェアを適用し、コンピューターを再起動します。
再度バッテリー情報を確認すると、最大充電容量 が、7,486mWh から 34,200mWh まで回復しました。これで安心して利用できそうです。
余談
保証が切れている Surface Pro 3 (法人向け) のバッテリーの交換修理について見積を取ったところ、72,800 円 (税抜) という金額でした。なかなかキツイですね…
私もほぼ同じ症状に陥り、アップデート等試した後、問い合わせてリモートサポートもしてもらいましたが、交換が必要、保証期間すぎてるため7万強かかると説明されました。そうでなければ10%割引でsurface買えますよとふざけたことをいっていましたね。かなり悔しい思いですが、おかげでwindows製品は二度と買ってはいけないという事を学ぶことができましたね。
それは残念でしたね。今回の件は最終的にはソフトウェアの問題で復旧されましたが、もちろんそうでない場合もあるかと思います。
「10% 安く買えますよ」は確かにふざけてますね…
Surface や MacBook などの端末は部品だけを交換するということが難しくなっていますので、修理に出すと部品交換ではなく本体交換になることが多く、結果として修理費用が高くなる傾向があります。購入時の機種選定はなかなか難しいですね。
故障した場合も想定して購入しないといけませんね。
10万以上費やして2年持たずとは非常に高い買い物でした。